社内恋愛なんて
「そうだけど、皆に聞こえるような大きな声では呼んでないでしょ」
「大丈夫だよ。誰も気にしてないって」
誰も気にしていないというのは、皆の様子を見れば分かる。オフィスの中で大きな声で人を呼ぶのも、平然と下の名前で呼ぶのも、守のキャラクターが周知されているから何とも思われないのだ。
これが他の人だったら皆びっくりするだろう。
例えば、部長がみあなんて言って手でも振ってきたら……。
想像してみたけど、あまりにも現実味がなさすぎる。
「まあ、いいけど。何の用?」
私は守に背中を向けてシュレッターをかける作業を再開した。
「なんだよ今日は機嫌が悪いな」
そりゃ悪くもなりますよ。
社内恋愛恐怖症になった元凶が目の前に現れたら。
無視して作業を続ける私に、むっとした顔を浮かべるも、すぐに切り替えて人懐っこい笑顔を向けてくる。
「今日の夜、同期会やるだろ。みあも来るよな?」
今から夜が待ちきれないといった様子で、声が弾んでいた。
「大丈夫だよ。誰も気にしてないって」
誰も気にしていないというのは、皆の様子を見れば分かる。オフィスの中で大きな声で人を呼ぶのも、平然と下の名前で呼ぶのも、守のキャラクターが周知されているから何とも思われないのだ。
これが他の人だったら皆びっくりするだろう。
例えば、部長がみあなんて言って手でも振ってきたら……。
想像してみたけど、あまりにも現実味がなさすぎる。
「まあ、いいけど。何の用?」
私は守に背中を向けてシュレッターをかける作業を再開した。
「なんだよ今日は機嫌が悪いな」
そりゃ悪くもなりますよ。
社内恋愛恐怖症になった元凶が目の前に現れたら。
無視して作業を続ける私に、むっとした顔を浮かべるも、すぐに切り替えて人懐っこい笑顔を向けてくる。
「今日の夜、同期会やるだろ。みあも来るよな?」
今から夜が待ちきれないといった様子で、声が弾んでいた。