社内恋愛なんて
まさか部長がこんなに激しいセックスをするなんて思わなくて驚いた。


でも、あんな夜を体験してしまったら、もう部長以外の人とはできないんじゃないかと思うくらいだ。


というか、もう部長以外の人と恋に落ちるなんて想像ができないし、部長が最後の人になってほしいと思う。


一晩で私は随分欲張りになってしまった。


「誠一郎さん、おはよう」


　笑顔で挨拶すると、部長は料理を作っていた手を止めた。


「あ、またさん付けに戻ってるな。昨晩は誠一郎って何度も呼んだのに」


　部長は不服そうに言った。


その時のことを思い出して、カッと顔が赤くなる。


呼んだっていうか叫んでたというか、思い出すだけで本当に恥ずかしい。


部長が凄すぎて、私もだいぶ乱れてしまった。


「昨日の残りと簡単なもので朝食にしよう」


　部長はダイニングテーブルに盛り付けた皿を置いていく。


部長が作っていたのは、ふわふわのスクランブルエッグとお団子ほどの大きさの芽キャベツと厚切りベーコンを焼いたものだった。


ワンプレートにオシャレに盛り付けられた朝食を見ると急に食欲が出てくる。
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