社内恋愛なんて
「温かくて、優しくて、そして芯は強くて、素敵な家族の中で誠一郎さんは育ったんだなあって思って聞いてた」
「俺が今、東京で好き勝手仕事していられるのは全部兄貴のおかげだから、兄貴には本当頭が上がらない。
恩を仇で返すような恥ずかしい生き方はできないっていつも思うんだ」
「自慢の弟だって言ってたよ、お兄さん」
「え、いつそんな話してたんだ?」
驚く誠一郎さんに、私は笑ってこたえた。
「誠一郎さんが、お手洗いに行ったときに。
嬉しそうに言ってたよ。
弟をよろしくとも言われた。
誠一郎さんに幸せにしてもらうだけじゃなくて、私も誠一郎さんを幸せにしなきゃって改めて強く思った」
誠一郎さんは、感慨深そうに頷いて、「そっか」と一言だけ呟いた。
結婚はスタートラインだと誰かが言っていた。
結婚することが幸せのゴールじゃない。
これから辛いこと、大変なこと沢山あるのだと思う。
「俺が今、東京で好き勝手仕事していられるのは全部兄貴のおかげだから、兄貴には本当頭が上がらない。
恩を仇で返すような恥ずかしい生き方はできないっていつも思うんだ」
「自慢の弟だって言ってたよ、お兄さん」
「え、いつそんな話してたんだ?」
驚く誠一郎さんに、私は笑ってこたえた。
「誠一郎さんが、お手洗いに行ったときに。
嬉しそうに言ってたよ。
弟をよろしくとも言われた。
誠一郎さんに幸せにしてもらうだけじゃなくて、私も誠一郎さんを幸せにしなきゃって改めて強く思った」
誠一郎さんは、感慨深そうに頷いて、「そっか」と一言だけ呟いた。
結婚はスタートラインだと誰かが言っていた。
結婚することが幸せのゴールじゃない。
これから辛いこと、大変なこと沢山あるのだと思う。