社内恋愛なんて
会社ではクライアントから要望を受けて、それを用いながらオリジナリティを出して創るというのは、基礎中の基礎です。


そこに葛藤なんて必要なく、当たり前のこととしてやっています。


それなのに、いざ趣味の小説になると途端にアマチュア脳になってしまいます。


もちろん、趣味ですからそれでいいのですが、もっともっと上手くなりたい。


自分が納得し、読者も喜んでもらえる作品を書きたいと思った時、今のままではいけないと思い至りました。


そして、自分への挑戦を込めて、王道路線を突っ走った『社内恋愛なんてっ!』が出来あがりました。


どこに自分らしさを込めたかというと、「浮気のシーンと男の弱さと狡さ」です。


浮気されて苦しむシーンがかなり多くて、甘い恋愛小説を好む読者は、胸が痛いシーンが続いたことと思います。


でも、私はここが一番書きたかったんです。


浮気する男性って世の中にたくさんいると思います。


浮気された経験がある女子もたくさんいると思います。


思い出して苦しくなって、守を憎たらしく感じて、心がざわついたのなら、それは作者冥利につきるというものです。


とにかくリアルを追及して書きました。


浮気する男の気持ち。狡さや身勝手さ、そして幼稚さ。


女性の浮気とは違い、男性はあまり深く考えずにしてしまう気がします。


女性はパートナーに不満がある場合に多いですが、男性は不満がなくてもする人はします。


守くん、連載中かなり叩かれました。


やっぱり女性は浮気する男性に厳しいです。


もちろん私だって許しませんよ?


現に、浮気された後、守よりも数倍素敵な男性と付き合って、守のことはどうでもよくなり、逆に守は惜しくなって苦しむという最高?の復讐を叶えましたから。
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