社内恋愛なんて
「でも、どうして私、脱いでるんですかね?」


「それは……。湯浅が暑いって言って突然脱ぎだしたんだよ」


 またしても、顔から血の気が引いていく。


なんてことをしたんだ、私は。


「すみません!」


 勢いよく頭を下げて謝ると、部長は私から視線をずらして、「いや、俺の方こそ……」と何か後ろめたいことでもあるかのようにぼそぼそと言った。


「もしかして、やっぱり何かあったんですか?」


 探るような上目遣いで部長を見る。


すると、部長は私の顔をじっと見て、とても真面目な顔をして言った。


「知りたいか?」


「ええ、それは、まあ」


「言葉では上手く伝えられない。今から実践して教えるとなると、昨晩のように止めることはできないと思う。それでもいいか?」


 唾をごくりと飲み込む。


それは、つまり……。
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