社内恋愛なんて
昨日、私を車で家まで送ってくれた彼、剛田誠一郎(ごうだせいいちろう)は、今年営業部から人事に異動してきて、32歳という異例の速さで部長に昇進したかなりのやり手だ。
営業から人事という畑違いとも思える部署に異動してきたのは、彼の性格が実直で真面目だからというのも一因だと思う。
いつも眉間に皺を寄せていて、寡黙で無愛想。
でも、顔はとびきりかっこいい。
ただでさえ近寄り難いのに、イケメンだと尚更敬遠してしまう私。
内気で地味な私には、部長は遠い存在だった。
仕事はミスなくパーフェクトにこなすし、何を考えているのか分からないし、とにかくなんだか怖くて苦手だった。
でも、一緒に仕事をしていると感情表現が苦手なだけで、本当は優しくて器の大きい男らしい人なんだということが分かってきた。
その頃から苦手だった上司が尊敬する上司になって、どんどん憧れるようになって、部長に褒めてもらいたくて仕事をしている自分に気が付いた。
ああ、まずいと思った時にはもう遅かった。
好きになっていた。
社内の人だけは好きにはならないって決めてたのに。
三年ぶりに恋した相手が、まさか自分の上司だなんて。
コントロールできない自分の感情に、我ながら呆れかえる。
営業から人事という畑違いとも思える部署に異動してきたのは、彼の性格が実直で真面目だからというのも一因だと思う。
いつも眉間に皺を寄せていて、寡黙で無愛想。
でも、顔はとびきりかっこいい。
ただでさえ近寄り難いのに、イケメンだと尚更敬遠してしまう私。
内気で地味な私には、部長は遠い存在だった。
仕事はミスなくパーフェクトにこなすし、何を考えているのか分からないし、とにかくなんだか怖くて苦手だった。
でも、一緒に仕事をしていると感情表現が苦手なだけで、本当は優しくて器の大きい男らしい人なんだということが分かってきた。
その頃から苦手だった上司が尊敬する上司になって、どんどん憧れるようになって、部長に褒めてもらいたくて仕事をしている自分に気が付いた。
ああ、まずいと思った時にはもう遅かった。
好きになっていた。
社内の人だけは好きにはならないって決めてたのに。
三年ぶりに恋した相手が、まさか自分の上司だなんて。
コントロールできない自分の感情に、我ながら呆れかえる。