社内恋愛なんて
助手席のシートが倒され、私は部長に押し倒される体勢になっていた。


驚いたのも束の間、部長は真剣な眼差しで私を見つめ、そしてゆっくりと顔が近付いてくる。


二人分の身体の重みで、ギシリと助手席の軋む音が聞こえた。


その音を聞いた途端、何かが頭の中で弾け飛んだ。


唇に柔らかな感触。


部長の身体の重みを感じると、途端に身体の奥が熱くなった。


たぶん、何かとは理性だったのかもしれない。


 柔らかな唇の感触は、すぐに熱く激しいものへと変わった。


舌先が咥内にするりと侵入し、粘膜の気持ちのいい部分をかき乱す。


あまりにあっさりとディープキスへと移行したので、もしかしたら私の口が半開きだったのかもしれない。


キスされて、気が付いたら部長の背中に手を回してぎゅっと抱きしめていた。


激しいキスを求めていたのは私だったのか。


どちらが先で、どちらが後なのかなんてどうでもよくなるくらい、久しぶりのキスに溺れていた。


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