モノクロ 〜真実の剣と偽りの盾〜
7:50
友花
意を決して、光太くんに話しかけてみることにした。
さっき交わしたのは、会話ではなく挨拶。
挨拶は基本だ。
光太くんはすでに数人のクラスメイトに囲まれているが、そんなことは気にしない。
「光太くん、ちょっと。」
前に立ち、わざとらしく手招きをする。
「告白か!?ヒューヒュー!」
囃し立てられたが、あの話をみんなの前で言う訳にはいかない。
「なに…」
迷惑そうな態度をとっているが、明らかに唇がわなわなと震えている。
「話があるから来て」
そういうと、光太くんは腰を重そうにして立ちあがった。
屋上までの階段を無言で登る。
屋上の扉を開けると、もわもわとした暑い空気と、セミの鳴く声が聞こえてくる。
隙間から覗けないように扉がっちりとを閉め、端に移動する。
「昨日、私にメールを送ったの光太くんなの?」
光太くんは、いきなり本題に入られて、びくびくしている。
「俺だけど俺じゃない…」
蚊の鳴くような声で、光太くんはそう言った。
続けて、
「嬉しくて、他校の友達に携帯を自慢したんだ。そしたら、俺が預かるって、3時間くらい乗っ取られちゃって」
とも言った。
…ふうん。意外だ。
他校にも友達がいたなんて。
意を決して、光太くんに話しかけてみることにした。
さっき交わしたのは、会話ではなく挨拶。
挨拶は基本だ。
光太くんはすでに数人のクラスメイトに囲まれているが、そんなことは気にしない。
「光太くん、ちょっと。」
前に立ち、わざとらしく手招きをする。
「告白か!?ヒューヒュー!」
囃し立てられたが、あの話をみんなの前で言う訳にはいかない。
「なに…」
迷惑そうな態度をとっているが、明らかに唇がわなわなと震えている。
「話があるから来て」
そういうと、光太くんは腰を重そうにして立ちあがった。
屋上までの階段を無言で登る。
屋上の扉を開けると、もわもわとした暑い空気と、セミの鳴く声が聞こえてくる。
隙間から覗けないように扉がっちりとを閉め、端に移動する。
「昨日、私にメールを送ったの光太くんなの?」
光太くんは、いきなり本題に入られて、びくびくしている。
「俺だけど俺じゃない…」
蚊の鳴くような声で、光太くんはそう言った。
続けて、
「嬉しくて、他校の友達に携帯を自慢したんだ。そしたら、俺が預かるって、3時間くらい乗っ取られちゃって」
とも言った。
…ふうん。意外だ。
他校にも友達がいたなんて。