モノクロ 〜真実の剣と偽りの盾〜
北乃類side
先生が入って来ました。
みんな、この先生がギャグを言ってこないことに不安を覚えているようですが、僕はそれどころではありません。
先生、早くしてください。葵を1人にしないでください。
「それでは、本日のメインディッシュの、転校生を紹介する!」
葵をネタにしないでください。葵は傷つきやすいんです。
「蒼井、入れ。」
「……」
「それじゃ、黒板にに名前を書け。」
「………」
あおい あおい
蒼井 葵
「……どふぁぁはははは!」
案の定、クラス中に笑いが溢れ返りました。
「こら!笑うな!!何が可笑しい!」
先生のこの一言で、クラスはしんと静かになりました。
でも、葵はまた俯いてしまいました。
せっかく、この校舎、この学校の先生たちに心を開いてきたというのに。
「…蒼井は、隣町の八下田中学校から転校してきて、6歳まではアメリカにいたそうだ。」
「それから、北乃とはいとこ同士みたいだし、みんな、仲良くしてやってなー。」
先生が葵を紹介している間にも、葵はずっと俯いたままでした。
「蒼井、とりあえず空いてる席に着け。」
「……」
葵は、僕の隣の席に座りました。
先生が入って来ました。
みんな、この先生がギャグを言ってこないことに不安を覚えているようですが、僕はそれどころではありません。
先生、早くしてください。葵を1人にしないでください。
「それでは、本日のメインディッシュの、転校生を紹介する!」
葵をネタにしないでください。葵は傷つきやすいんです。
「蒼井、入れ。」
「……」
「それじゃ、黒板にに名前を書け。」
「………」
あおい あおい
蒼井 葵
「……どふぁぁはははは!」
案の定、クラス中に笑いが溢れ返りました。
「こら!笑うな!!何が可笑しい!」
先生のこの一言で、クラスはしんと静かになりました。
でも、葵はまた俯いてしまいました。
せっかく、この校舎、この学校の先生たちに心を開いてきたというのに。
「…蒼井は、隣町の八下田中学校から転校してきて、6歳まではアメリカにいたそうだ。」
「それから、北乃とはいとこ同士みたいだし、みんな、仲良くしてやってなー。」
先生が葵を紹介している間にも、葵はずっと俯いたままでした。
「蒼井、とりあえず空いてる席に着け。」
「……」
葵は、僕の隣の席に座りました。