デイ ドリーム - 儚く甘いゆめ -
「み、なと…く…っ……うっ……うぅ……」
大粒の涙をぼろぼろとこぼすひよりの姿だった。
途端に頭の中の記憶が鮮明に蘇る。
『そう、まっ!早く!!!行け!!!!』
『湊くん!!!!湊くん!!!』
自分を助けようと必死にもがく親友と、そんな親友の名前を喉がちぎれんばかりの勢いで叫ぶひより。
たくさんの水がいろんなところから押し寄せてきてどんなに足をばたつかせても水圧になど適うはずもなく、飲み込まれていく体。
朦朧としてきた意識の中で、ぽっかりと頭の中に浮かんだ言葉。
『このまま殺してしまえば―――…』
何年も降り積もったひよりへの恋心と欲求が理性をぷつんと、切ってしまった。
そして、相馬は気付けば自分はずぶ濡れの状態で助かっていた。
ひよりは友達に背中をさすってもらっていたが、そのちいさく丸まった華奢な姿の彼女は痛々しいほどに嗚咽を漏らし何度も咽ながら必死に涙を流していた。
俺は
一体、何を―――…。
ここで相馬はようやく自分の犯してしまった過ちのおおきさを思い知ったのだ。
泣いている彼女を見るとどうしようもなく胸が痛くなる。
苦しくて、つらくて、後悔でいっぱいになる。
しかし、なぜだろう。
それでも目を逸らすことは出来なかった。
むしろ、涙を流すその姿すら愛しいとさえ思ってしまったのだ。
大粒の涙をぼろぼろとこぼすひよりの姿だった。
途端に頭の中の記憶が鮮明に蘇る。
『そう、まっ!早く!!!行け!!!!』
『湊くん!!!!湊くん!!!』
自分を助けようと必死にもがく親友と、そんな親友の名前を喉がちぎれんばかりの勢いで叫ぶひより。
たくさんの水がいろんなところから押し寄せてきてどんなに足をばたつかせても水圧になど適うはずもなく、飲み込まれていく体。
朦朧としてきた意識の中で、ぽっかりと頭の中に浮かんだ言葉。
『このまま殺してしまえば―――…』
何年も降り積もったひよりへの恋心と欲求が理性をぷつんと、切ってしまった。
そして、相馬は気付けば自分はずぶ濡れの状態で助かっていた。
ひよりは友達に背中をさすってもらっていたが、そのちいさく丸まった華奢な姿の彼女は痛々しいほどに嗚咽を漏らし何度も咽ながら必死に涙を流していた。
俺は
一体、何を―――…。
ここで相馬はようやく自分の犯してしまった過ちのおおきさを思い知ったのだ。
泣いている彼女を見るとどうしようもなく胸が痛くなる。
苦しくて、つらくて、後悔でいっぱいになる。
しかし、なぜだろう。
それでも目を逸らすことは出来なかった。
むしろ、涙を流すその姿すら愛しいとさえ思ってしまったのだ。