デイ ドリーム - 儚く甘いゆめ -
――――――
――――
――
「相馬くん!はいこれ」
ひよりの声で我に返る。
「お、おう…ありがと」
ぎこちない返事をしながら胃薬の入った小袋を胸ポケットにしまうと、立ち上がっておおきく背伸びをした。
「何か悪いな。今日はあんまり構ってやれなくて」
「いいよ。わざわざ仕事終わりに来てもらってるんだもん。ちょっと顔を見せてくれるだけで十分うれしいよ」
こんなことを自然にさらっと言ってしまえる彼女が少しだけ憎らしく思えた。
だから自分はいつまで経っても離れられないんだと、すべてを彼女の所為にしたくなった。
「じゃあ、行くな」
「うん。気を付けてね」
明るくほほ笑みながら手を振る彼女に自分も手を振り返すと、相馬は店を出た。
刹那、そこで思い出す。
「あー……雨降ってたんだった…」
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「相馬くん!はいこれ」
ひよりの声で我に返る。
「お、おう…ありがと」
ぎこちない返事をしながら胃薬の入った小袋を胸ポケットにしまうと、立ち上がっておおきく背伸びをした。
「何か悪いな。今日はあんまり構ってやれなくて」
「いいよ。わざわざ仕事終わりに来てもらってるんだもん。ちょっと顔を見せてくれるだけで十分うれしいよ」
こんなことを自然にさらっと言ってしまえる彼女が少しだけ憎らしく思えた。
だから自分はいつまで経っても離れられないんだと、すべてを彼女の所為にしたくなった。
「じゃあ、行くな」
「うん。気を付けてね」
明るくほほ笑みながら手を振る彼女に自分も手を振り返すと、相馬は店を出た。
刹那、そこで思い出す。
「あー……雨降ってたんだった…」