奥様のお仕事
幸せ・・・・

大好きな人が 美味しそうに私が作った
料理を口にして

「うま~~~~い」と子供みたいに叫ぶ。


スーツ姿の浩一郎しか知らなかったら
こんなに可愛とこもわからなかった。


窓際のローボードの上の 携帯が鳴りだした。


誰 こんな幸せな時間に・・・・!!


浩一郎が立ち上がって スマホを持ち上げて
ため息をついた。


「ちょっとごめんな」
私を振り返る。
そういう気遣いのできる人なんだ~~~


「もしもし・・・・・うん
はいはい・・・・・・さっきも聞いたよ」


誰だ!!!!


「俺に言われてもさ いいじゃん まだ」


浩一郎が困ってる相手って


「本人に言ってくれよ」


なかなか電話が切れないから・・・・・貴重なクリスマス


「正月?マリンと行くよ・・・・・・」


え?マリンと行くよ


「はいはいは~~~~い は~~~~い は~~い」
適当にあしらって電話を切った。


「まったくうるさくてさ」
頭をかきながら やっと戻ってきた。


「かあさんから さっきもきたんだけどさ」


「なんかあったの?」


「弟のことさ」


「留学中の?」


「まったく・・・・いつまでも赤ちゃんじゃないってな
おっと せっかくのご馳走冷めちゃうぞ」

浩一郎がやっと私のところへ戻ってきた。
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