奥様のお仕事
浩一郎が来たおかげで 宴は少しだけ
活気づいた。

「伸二郎に何とか言ってやってくれ
社会というものをわかってないんだ」


「おとうさん
経験させないと・・・・それが後悔になったとしても
自分で選んだことだったら絶対に
シンの力になりますよ」


「さすが コウくん」


「シンおまえももっとしっかり気持ちを
伝えないからみんな心配するんだぞ」


浩一郎の身のこなしが素敵すぎてたまらない・・・・・。


この家ってもしかしたら
浩一郎で成り立ってるような気がした。


「コウくん 明日のお年玉楽しみにしてるよ~
さて 美輝はもう部屋行くね~」


美輝が出ていくと 伸二郎も出て行った。


「あなた もう休みましょう
明日が辛くなりますから」

穏やかな口調のおばあさんに 促されてじいさんも
部屋を出て行った。


「私も先に休む
弓子 風呂の用意してくれ」


私と浩一郎だけを残して みんな部屋を出て行ってしまった。



「ね 本当にこのままにして行くの?」


「そうだよ
明日鈴木さんが 片づけるまでこのまま」


「うわ 私絶対イヤだ
まだ寝る時間じゃないし 浩一郎はゆっくりしてて」

エプロンをつけて立ち上がる。 
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