奥様のお仕事
「こんにちは」


「お買いもの?」


「はい ちょっと暇で ブラブラと・・・・」


「いいわね~専業主婦は~」
少し嫌味くさいけど 笑顔でやり過ごす。


「今ね取材終わったとこなの
ここのパンケーキすごく美味しかったから
一緒に食べない?」


躊躇していても 結局夏絵の行動力に引っ張られる。


「さっきすごく美味しかったから
またいただきにきました~」


美しい笑顔で微笑むと 一般の人とはちがう。


「この前は驚かせてごめんね」


「え?」


「元カノなんてばらしちゃって」


「ああ 大丈夫です~夏絵さんが言ったように
後で気になる前に教えてもらってよかったです」


「うわ すごい余裕ね~
さすが妻は違うわ・・・・・」


この人の言い回しって嫌味くさいけど悪気はなさそう


「でも うらやましいわ 浩一郎の奥さんって
毎日幸せでしょう?」


「はい」


「浩一郎は性格もいいから 情に厚いし・・・・
その情がちょっと曲者だったりするんだけどね」


「曲者?」


「私たち長かったんだけど……長すぎて
浩一郎は私が気付いてること知らないと思うけど
浮気してるの知ってたの」


え・・・・・・そのカミングアウト聞いてもいいの?
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