奥様のお仕事
優しい浩一郎のことだ
用無しになった私にどう伝えるかきっと
この先も悩むことになるだろうと胸をよぎった。


浩一郎の苦悩した顔はもう見たくない
それが原因が自分であれば最悪だから


自分からピリオドを打つしかない・・・・・・・。



もう終わりにしてもらおう


夢のようだった仕事が 辛くて切なくて仕方がない
期間満了とか言われるまえに



負け犬は去ろう・・・・・・・。


浩一郎を悩ませることのないように
もう十分してもらったから・・・・・・・。



さっきの行為を思い出したら また体が熱くなる。



処女のくせに何を期待しているんだろう私
どんどん淫らで嫉妬深くなっていくのが辛い・・・・


「やすまれ やすまれ」


どんなに想っても どんなに好きでも
浩一郎は私のものには ならないんだから・・・・・・。


いつまでも あの優しさに甘えていてはダメだよ
終わりはもうそこまで来ている・・・・・・・。


浩一郎のスマホが音を鳴らしている。


また 邪魔が入るの?
今日だけは 私に 浩一郎を お願いだから 貸してください・・・・・。


「はい 浩一郎です」


私は願うしかなかった・・・・・・・・。
< 222 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop