奥様のお仕事
美味しい朝ごはんだった。
浩一郎の顔を見ながら お喋りしながら食べるのって
こんなに楽しかったんだね。


今日は一つづつ 心に焼き付けて
この瞬間を絶対に忘れないように………


周辺をドライブしてまわり 写真をたくさん撮った。


「何枚撮るんだ?」
浩一郎が呆れて笑った。


「自撮りって言うんだって 美由紀さんが教えてくれた
いいじゃん 言うこと聞いてくれるんでしょ?」


浩一郎とのツーショット
顔を寄せて 恋人同士みたいに写真を撮る。


湖で開催されている 氷祭りにも足を運んだ。
薄暗くなってきた会場は ライトアップされて 氷像が
美しく輝いている。


浩一郎の手を取った。

「私が転ばないようにしてね」


「はいはい」

どさくさにまぎれて その逞しい体にしがみつく。


好きです・・・・・。


心の中で何度も呟いた。

浩一郎がしっかりと守ってくれて私は幸せな安心感に包まれる。
この幸せを私は 手放さなければいけない・・・・。


ずっと繋いでる手はしっかりと固く二人をつないでいる。
見つめ合い笑い合い どうかこの浩一郎の顔を
絶対に覚えていて・・・・・いつでもどこでも思い出せるように・・・・。
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