奥様のお仕事

「浩一郎さんに　支えてもらって何とか　離婚が成立しました。
夫も事業に失敗して　お酒や薬に溺れ始めて
昔　大変お世話になった長谷家から　お金を借りろと・・・・
お恥ずかしいお話ですが　浩一郎さんには本当に助けてもらって
ここまでこれたのも　浩一郎さんの支えのおかげです。」


支えのおかげです・・・・・って
だから　浩一郎と一緒になるんでしょう？


「浩一郎さんの存在がなければ　私は
夫を殺して自分も死んでいたと思います・・・・。
そんなことで大変お世話になって　もしかしたら奥様にも
不快な思いさせてしまったのではと
ずっとお詫びしたかったんですけど　やっと居場所も見つかって
落ちついたので　ご挨拶にと思ったら
入院されたと聞いたので・・・・・・」


話の内容が　私が想像していたのとは　少しづつずれてきている。


「驚かれたでしょう
浩一郎さん　危険な状態だったとか・・・・よかったですね
何とか　命を取り留めて・・・・・こんな可愛い奥様を残して
いけないってきっと　頑張られたんでしょうね」


「五月さんと浩一郎はどういう・・・・関係ですか？
すみません　こんなこと聞いて・・・・・」


混乱を整理するには
ちゃんと納得できるようにしなければ
私は　もしかしたら大変な勘違いをしていたのかもしれない。