奥様のお仕事
「自分が死んだら マリンはどうなるのか
考えるだけでたまらない・・・・・。
頼る人もいない 外に出る勇気もない
外見がコンプレックスになって自信もない」


実さんは 二か月前に心臓の血管に問題があると
診断を受けたらしく


「マリンを残して・・・いけない」と嘆いた。


「何かあったらマリンを頼めないだろうか
仕事でも何でもさせてもらえないか?」


「安心してください。
その時は私に任せてください」


俺にマリンをくださいとは 言い出せず・・・・・
それに 俺とマリンとの間には
何一つ積み上げたものがなかったから


結婚を急ぐと きっと マリンは混乱する。



マリンが自分の魅力に気づき 自分を好きになれるように
俺が俺の言葉でマリンを支えたいと思っていた。


実さんが突然亡くなって
まだ計画途中だったマリンを俺のものにする計画を
実行するのが早まってしまったが


久し振りに見たマリンは とても美しく想像以上だった。
悲しみにつけこむようで
心苦しいところはあったけれど


実さんに マリンを託された責任感
これから先永遠にマリンを幸せにします
そう手を合わせて マリンを島から 連れだしたんだ・・・・・。
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