奥様のお仕事
正式に　私は　黒木　マリン　から
長谷　マリン　になった。


「いつでも　マリンに逃げ道ができるように
事実婚を選択したけど・・・・・・」


手をつなぎ　散歩しながら歩く　夏の日


「嬉しい　浩一郎と同じ苗字になって
これから　長谷　マリンさんって　呼ばれるのね」


「こんな日が来るなんて・・・
俺の片想いは　長かったから・・・・・」


「よく待っててくれました」


浩一郎の腕に　体を巻きつけて歩く。


浩一郎の電話が鳴って

「もしもし・・・・・あ　おじいさん・・・・・
はい・・・・・無事に提出しました・・・・・え？
・・・・・わかりました・・・・・・」


電話を切って　私を見る


「おじいちゃん　何だって？」


「これから　パーティーをするから　マリンと来いって」


「え？パーティーって私
オシャレしてないんだけど・・・・・・」


「まぁ　すぐに来いっていうから　行こうか」



おじいちゃん　何のパーティーなの？


浩一郎が手を上げて　タクシーが停まった。


「おじいさんも　強引だからな～～
俺は　二人で　ゆっくりしたかったのにさ」


浩一郎のふてくされた顔が　可愛かった。
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