奥様のお仕事
「うわ~~すごい!!!」

私が声を上げる前に 美由紀さんが悲鳴をあげた。

「美由紀 静かに」

佐伯さんが遮った。


「すみません だけど すごいお宅なんですもの!!」

私も同じ言葉を言いたかった。
こんな家に住んでる人がいるなんて・・・・・・・


そして私の初仕事はここに住む人たちを
欺くという 初日の業務内容


大丈夫なのかしら・・・・・・・・・


家の前にあるすごい庭の前に 浩一郎の少し後ろに立った。


「終わったら連絡するから
美由紀さんと 美味しいものでも食べてて」


そう言うと 浩一郎は 一万円を渡した。



「若 やめてください」
佐伯さんが 受け取らずにいると


「じゃあ これはスタイリストさんへの報酬で」


美由紀さんの手に握らせた。

「ありがとうございます」
美由紀さんは ニッコリ微笑んだ。

「美由紀」
佐伯さんが 慌てたけど

「これはスタイリストさんへの報酬だからね」


そう言って 微笑んだ。


「いろいろお世話になるけど マリンのこと
頼むね 美由紀さん」


「もちろんです。こんなやり甲斐のあるお仕事
させていただいて 私の方が感謝します」

美由紀さんはそう言って ガッツポーズをした。
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