奥様のお仕事
そっちがその気なら言葉を出すことも
絶対にありえない。

知らないフリして いってらっしゃいなんて言わないもん。


リビングのテーブルの上のマグカップを片付ける。
腹が煮えくり返って 叩きつけたいくらい!!!


「マリン!!」
すごいキツイ声が聞こえてきた。


ヤバい・・・・・怒ってる・・・・・・・

「はい」
恐る恐る 玄関へ出て行くと


「こんなことも言わないとダメか?
常識的なこともいちいち確認させるのか?
氏はよくできた孫だと褒めていたけど・・・・・・
それは嘘か?」


「どういう意味ですか?」


「どんなにおもしろくない朝でも見送りは
大事なことだ」

頭を抱える。

「少しマリンを買い被ってたようだな」


「そんなことまでしなきゃダメですか?」
おもしろくない時にも ニッコリ笑えって?
ありえない!!!

「仕事だろ?
ちゃんとしなさい。
君が本当の妻なら そう言う言い合いもいいだろう
しかしこれは仕事だ
あまりくだらないことを言わせないでくれ。
ふてくされてる次元じゃないだろ?」

そう言うと 出て行ってしまった。

あと数秒 浩一郎ににらまれたら間に合わず泣いていた。
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