奥様のお仕事
クッションを叩きつけた。


「ギャ~~~ほんとにムカつく!!!
何なのエラソーに いいよ やめてやるし」

てか やめたらどこも行くとこない・・・・・・。
島の家にはもう戻れないし 一人で生きていけない。


「どうしてこんなに不幸なんだろ
親に捨てられて・・・・じいちゃんだけが家族だったのに
じいちゃんにも捨てられて
拾われた先が すごいやな雇い主で
昭和のど根性ドラマじゃないのよ!!」

浩一郎に言えなかった 悪態が次から次へと
口と足が表現する。


「悔しい~~~~」


ここから
抜けられないのわかっててあの態度。
あまりに哀れすぎるでしょ私!!!


ノートパソコンを開いて トップ画面に
業務内容というフォルダーがあったから
クリックしてみた。


パソコンなんて小中学の総合の授業以来だ・・・・・。


「マジで?」

そこに書かれている 鬼の雇い主からの
業務内容は

「黒木 マリンの 長谷 浩一郎の妻としての業務内容について」


これって 二人の間に
愛と体の関係がないだけで 完璧な夫婦関係・・・・・。

「いちいち逆らってたら
全然進まないじゃん・・・・・・」


この仕事 過酷すぎるよ・・・・・・・・。
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