《詩集》反証と感傷

『雲』

理性と言う名の雲の切れ間
そこから落ちゆく雷雨のように

激しく
冷たく
哀しみにも似た

抑圧不能な未知の憤りを
本当は誰もが隠し持っている

傷付くのが怖くて
自分を見失うのが怖くて
独りが寂しくて
君を見ているのも寂しくて

ぼんやりと願うのは
矛盾した
切望と絶望

満たされないのは
満たそうとしないから

僕はすべて知っていて

だから今日も
雲を探している
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