海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
プロローグ
夕立にあい、俺はbar calme(バー キャルム)に駆け込んだ。
いつもは仕事終わりに行くことが多い俺だけど、今日は休日。
といっても、店自体は営業中だ。
何かあれば連絡が入るだろうし、店に顔を出す可能性もある。
休日でも気が抜けないのは、経営者として仕方のない事なのかもしれない。
けれどアイツといるときだけは、それを一瞬でも忘れることができるから不思議だ。
今日はデート―― のはずだったんだけど
昨日些細なことで喧嘩をしてしまったせいで、彼女の機嫌を損ねてしまった。
きっと今頃は、ここで飲んでるんじゃないかとココに来たわけだけど
確証がある訳じゃない。
いるかな?――