海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
耳まで真っ赤になりつつも、夏生さんに抗議の視線を送る。
だけど、そんな私の怒りはスルーされ
「出来たよ」
と、私の反応を楽しむかのように微笑みながら
目の前のカウンターにお皿を置いた。
「わぁ……綺麗」
真っ白だったお皿の上には、まるで魔法にかかったかのように
キラキラ輝いていた。
お皿の中央には、ココアパウダーが掛かったティラミス。
その上にはハート型のホワイトチョコと、カットされたオレンジ。
ティラミスを包み込むように置かれた、半円の飴細工。
即席で作った割には、完成度が高い。