海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
そんな女に、追い討ちをかけるように波瑠は
思いの丈をブチ撒ける。
まぁ、分からなくはない。
好きな女が目の前で、生か死かもわからない状態で
今までにないくらいに、イラついて気持ちのやり場が見つからないんだろう。
でも、多分一番腹が立っているのは、彼女を救えなかった自分自身なんどろうけどな。
俺は、波瑠をなだめながら
到着した救急車に、意識を失ったサンゴちゃんと波瑠を乗せた。
さてと、残された奴らは俺が処理をする・・・・・・しかないよな。
それが、いつもの俺の役目。
別に誰かに何かを言われたわけじゃない。
俺と波瑠は、幼馴染み。
両親も古くからの親友同士らしく、必然的に俺たちは幼い頃から一緒にいた。
そうしていく中で、自然と俺は波瑠の世話を焼くようになった。
まぁ、波瑠には俺の店の新作メニューの味見をしてもらっているところもあるし
持ちつ持たれつの関係だ。