海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~

俺の店は、barから歩いて10分くらいの場所にある。

走れば直ぐだが……こんな酔っ払いの女と一緒だと、どれくらいかかるか。

とにかく、ここで吐くのだけは勘弁してくれよ。


今にも吐きそうな結城をなんとか店まで連れてくると

急いで店の裏口へ通した。


店の電気を点けて洗面所へ案内しようとしたが、どうやら限界がきたらしく

彼女はその場にしゃがみ込み口元を両手で押さえる。



「うっ……」



そして、ソレは容赦なく彼女の口から噴き出す。

目の前にいた俺は、両手を付き出しソレを受けめるしかなかった。

けれど両手には収まりきるわけがなく、俺のシャツやズボンを上から下まで汚していく。

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