海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~

あ~あ、もうなるようになれ。

既に水で濡れていたし、奥に着替えもあるから、いいや。


幸い彼女は、お酒しか口にしていなかったらしく、さほど汚れはしなかった。

泥酔した彼女に怒りの矛先を向ける訳にもいかず

少し落ち着いた彼女を洗面所に通して、俺は着替えるために店の奥にある

スタッフルームに向かった。



―――――――――――――――――
――――――――――
――――――



床の掃除が終った頃、洗面所から出てきた彼女をカウンター席に案内し座らせる。



「はい、お水。」

「ありがとう、ございます。」



常温のお水を彼女の前に差し出した。



「どう?少しはスッキリした?」

「あ、はい。すみません。」

< 35 / 124 >

この作品をシェア

pagetop