海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
あ~あ、もうなるようになれ。
既に水で濡れていたし、奥に着替えもあるから、いいや。
幸い彼女は、お酒しか口にしていなかったらしく、さほど汚れはしなかった。
泥酔した彼女に怒りの矛先を向ける訳にもいかず
少し落ち着いた彼女を洗面所に通して、俺は着替えるために店の奥にある
スタッフルームに向かった。
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床の掃除が終った頃、洗面所から出てきた彼女をカウンター席に案内し座らせる。
「はい、お水。」
「ありがとう、ございます。」
常温のお水を彼女の前に差し出した。
「どう?少しはスッキリした?」
「あ、はい。すみません。」