海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
さて、どうしたものか。
来月の10月には、秋の新作として料理を
いくつか提供出来るようにしたいしな。
キッチン奥にあるカレンダーを見つめながら
新作の予定を思案する。
「オーナー」
「んー?」
「オーナーに女の人が会いに来てるみたいですよ」
「女の人?」
お昼を過ぎ、人がまばらになっているせいか
キッチンスタッフが、入り口の様子に気が付いて声を掛けてきた。
誰だろう、今日は特にアポは無かったはずだけど。
不思議に思いホールに出てみると、そこには少し困惑気味の
結城が立っていた。
「あれ、どうしたの?」
「あ、あの。これ、この前のお詫びに・・・」