海辺で恋するシンデレラ ～ Side story ～
まず、今務めている商社を9月末で退社をすることを決めた。
短絡的に逃げるためじゃない。
大学時代から、やってみたかった仕事があるからだ。
それは、出版社の仕事。
一度だけ、読者モデルをしたことがある。
撮影の休憩中に雑誌社の人と話す機会があり、雑誌を発売するまでの工程や
その人たちの思いを聞くことが出来た。
あまり時間が無かったこともあり、詳しくは聞けなかったけれど
興味を引くには十分だった。
光を浴びる側じゃない。
雑誌を人々の手に渡るまでの裏方的な仕事。
けれど自分で作った雑誌が、大勢の人に見てもらえるって凄い事じゃない？
どんな綺麗なモデルだって、人々に手に取ってもらえる記事を書かなきゃ
見てもらえない。
厳しい世界だけど、やりがいのある仕事だと思う。
