海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~

一瞬、高校の頃を思い出した。

あの時は、海桜が同級生に苛められていたけれど……

いくつになっても、こういう事は起こるものなんだ。


悔しい……でも、今は反論しない。

だって仕事もろくに出来ない奴が、何を言っても聞く耳を持ってくれるはずがない。

ならグーの音も出ないくらい、仕事頑張って見返してやればいいだけの事。

それに、これくらい私が海桜に言った言葉に比べればなんてこと無い。


何を言われても、負けない。

もう柊司に依存していた頃の、私じゃない。

海桜みたいに、優しくて強い女になるって決めたんだから。


にしても悔しぃ。ムカつく~~~。

イラつく感情を手にしていたタバコにぶつけ、クシャリと潰すと

エレベータホールのゴミ箱に捨てた。


そしてそのまま休憩を取ることもなく、オフィスに戻り仕事にとりかかった。


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