海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
部屋の奥から、驚いたような海桜ちゃんの声が聞こえた。
なんだ、海桜ちゃんがいるのか。
ならなんで俺を呼んだんだ?
てか、ボディガードって何のことだ?
「そうだよ。夏生なら安心だし、すぐに捕まるから。」
「こらこら、俺をタクシーみたいに言うな。」
訳が分からないまま、部屋に上がると驚いた。
だって、あれ程連絡をしても音信不通だった女がソコにいたから。
「じゃぁ、亜紀ちゃんを頼むね。夏生。」
なんでココに亜紀が……。
亜紀の方を見ると、俺の顔を見るなり気まずそうに顔を俯く。