海辺で恋するシンデレラ ~ Side story ~
不特定多数?なに、言ってるの?
慌てて彼女の両肩を掴み、顔を覗き込んだ。
「っ、ちょっと待って。何、それ。その不特定多数とかって何?」
「え……」
「とにかく、ココじゃなんだから。店に行こう。」
寝耳に水とは、このことだ。
不特定多数の女とか、亜紀はなにか誤解をしているみたいだ。
困惑した亜紀をバイクに乗せ、店に走り出す。
店に着くと、亜紀を閉店した店に明かりを着けカウンターに通した。
少しでも彼女を落ちつけたくて、温かいハーブティーを出して並んで座る。
「で、どうして不特定多数の女って話になったわけ?」
「……噂で聞いて……その、夏生さんが毎日違う女の人と遊んでるって……」