お前を好きになって何年だと思ってる?
「あ、碓氷。…明野も。おはよ。
昨日は傘ありがと」

武田君がそう言って微笑む。

「ううん。全然構わないよ」

「ほんとに助かったよ」

会話している私たちの横を冬夜がスッと横切る。

そこでまたファンのみんなが一斉に冬夜に押し寄せてきた。

「明野くぅん!おはよ〜!」

「…るせぇな」

冬夜の低い声にみんなビクッとして、

慌てて教室に向かっていった。
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