お前を好きになって何年だと思ってる?
電車の中は混んでいて、

たくさんの人にぶつかったり押しつぶされたり。

「美愛、こっち来て」

洋君にぐっと引っ張られて洋君の胸にすぽっと収まった。

「わっ…よ、洋君…」

「混んでるから」

うう…

洋君の胸に収められて、なんだか心臓がドキドキと鳴る。

思えば…こんな風に触れられたりするの、冬夜以外では初めてかも…

もう、私ったらまた冬夜のこと考えちゃってる!

今は洋君とのデートなんだから!

私は揺れる電車の中、ずっと洋君の胸の中にいた。
< 288 / 464 >

この作品をシェア

pagetop