お前を好きになって何年だと思ってる?
ヒロ君はそう言うとテケテケと走ってお母さんの元に行った。

「すみません、ご迷惑おかけしました」

お母さんがペコッと頭を下げる。

「いえ。ヒロ君、もう迷子になるんじゃないぞ?」

「うん!お兄ちゃんもお姉ちゃんもありがとう!」

ヒロ君はそう言って私たちに手を振った。

私たちは微笑んでその場をあとにした。

「よかったね」

「うん」

そう言って微笑みあってまた歩き始めた。
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