お前を好きになって何年だと思ってる?
「好きじゃないのに付き合ってるの?」

「…うん。洋君に迫られて…好きな人が出来たら身を引くって言われたから…」

そう言うと恵美はわなわな震えだした。

「っ…ふざけないでよ…」

恵美はきっと私を見た。

「ふざけないでよ!
そんなの、ほんとに美愛や武田君が好きな人に失礼だと思わないの!?
好きなのに一緒になれないんだよ!?
なのに付き合ってる本人は好きじゃないなんて…いい加減にしてよ!
美愛が好きなのは誰なのよ!?」

恵美はそう言うとバンッという音を響かせて屋上を出て行った。
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