お前を好きになって何年だと思ってる?
「冬夜…?」

そう言っても黙って歩き続ける。

そうして着いたのは屋上だった。

屋上に着くとパッと手を離される。

それがなんだか名残惜しくて…でも手を握りしめてぐっと堪える。

「…関わって悪かった」

「冬夜っ…ううんっ、ありがとうっ…!」

私がそう言うと怪訝な顔をされる。

「…で?なに彼氏に迫られて拒否ってんの?」

冷たい目…

「…別れたの」

「は?」

冬夜の目をまっすぐ見た。
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