Love Butterfly
(2)
夏休みが終わって、俺は学校が始まって、陽子は本気で崇大と結婚するつもりみたいで、俺はやっぱり反対したけど、親父もおかんも、崇大やったら安心やゆうて、あっさり認めてしまった。なんちゅう親や、と思ったけど、崇大は、びっくりするくらい似合わんスーツ姿で家に来て、親父とおかんの前に正座して、陽子さんと結婚させてください、って頭を下げた。今まで、おっちゃん、おばちゃん、ゆうて、家族みたいにしてきたのに、急に他人行儀で、急に大人で、その隣で、陽子は制服で、一緒に頭下げて、俺は部屋の隅っこで、あぐらかいて、ずっとタバコ吸うてた。
結局、そのまま崇大は俺の家に住み始めて、隣の陽子の部屋で、仲ようやっとる。時々、なんていうか、その、生々しい声とかちょっと聞こえてきて、そのたびにでっかい音で音楽聴いたりせなあかんから、ちょっと寝不足で、それでも、崇大は一生懸命大工やって、時々工場手伝って、もうヤクザになるとか言わんし、陽子は勉強はしたくないけど、美容師の専門学校やったら行くってなって、親父もおかんも、息子が一人増えたゆうて喜んでるし、まあ、俺も、変な男に陽子をつつかれるよりは、崇大のほうがよほどマシやし、相変わらず貧乏やけど、なんとか仲ようやってる。
結局、そのまま崇大は俺の家に住み始めて、隣の陽子の部屋で、仲ようやっとる。時々、なんていうか、その、生々しい声とかちょっと聞こえてきて、そのたびにでっかい音で音楽聴いたりせなあかんから、ちょっと寝不足で、それでも、崇大は一生懸命大工やって、時々工場手伝って、もうヤクザになるとか言わんし、陽子は勉強はしたくないけど、美容師の専門学校やったら行くってなって、親父もおかんも、息子が一人増えたゆうて喜んでるし、まあ、俺も、変な男に陽子をつつかれるよりは、崇大のほうがよほどマシやし、相変わらず貧乏やけど、なんとか仲ようやってる。