Love Butterfly
テーブルには、パパが、いつもの怖い顔で、時計を見てた。
「京子、食事の時間は七時と、決まっているやろう」
まだ、三分しか、過ぎてへんのに。
「ごめんなさい」
「ほんまに、お前は、あかん子や」
パパはため息をついて、
「ちょっとは由子を見習いなさい」
て、お姉ちゃんに、にっこり笑った。うちには、あんな風に、笑ってくれたことない。
「パパ、京子は、まだ時計よまれへんのよ。だって、この子、アホやから」
お姉ちゃんの言葉に、パパが笑って、ママも笑って、和子さんも笑って、みんな笑ってる。時計くらい、わかるもん。だって、うち、もう四年生やもん。
「由子、学校はどないや?」
「うん、すごく楽しいのよ。よく、勉強できるし、みんなちゃんとしたお家の子やし、やっぱり、パパの言う通り、あの学校にしてよかった」
お姉ちゃんは、府内でも、有名な私立の中学に、通ってる。めっちゃ、頭良くて、かわいくて、人気者で、うちとはまるで……正反対。
「でもやっぱり、いてるんよ。京子みたいな、ぼんやりした子。見てたら、イライラするねん」
「そういう子にも、優しいしたらんとあかんで。そやないと、由子の価値が下がる」
「わかってるよ。まあ、学校の中だけのお付き合いやし。私ね、二学期になったら、生徒会に推薦されるみたい」
「そうか、さすがは、由子やなあ!」
みんな、楽しそう。でも、うちは、全然楽しくない。ご飯も、全然おいしくない。ご飯の時間、めっちゃ、嫌い。
うちはとりあえず、黙ってご飯を食べて、スープで、おかずもご飯も流しこんで、そおっと、ごちそうさま、って言って、部屋に戻る。誰も、うちが、ごちそうさまって言っても、気つかへん。
「京子、食事の時間は七時と、決まっているやろう」
まだ、三分しか、過ぎてへんのに。
「ごめんなさい」
「ほんまに、お前は、あかん子や」
パパはため息をついて、
「ちょっとは由子を見習いなさい」
て、お姉ちゃんに、にっこり笑った。うちには、あんな風に、笑ってくれたことない。
「パパ、京子は、まだ時計よまれへんのよ。だって、この子、アホやから」
お姉ちゃんの言葉に、パパが笑って、ママも笑って、和子さんも笑って、みんな笑ってる。時計くらい、わかるもん。だって、うち、もう四年生やもん。
「由子、学校はどないや?」
「うん、すごく楽しいのよ。よく、勉強できるし、みんなちゃんとしたお家の子やし、やっぱり、パパの言う通り、あの学校にしてよかった」
お姉ちゃんは、府内でも、有名な私立の中学に、通ってる。めっちゃ、頭良くて、かわいくて、人気者で、うちとはまるで……正反対。
「でもやっぱり、いてるんよ。京子みたいな、ぼんやりした子。見てたら、イライラするねん」
「そういう子にも、優しいしたらんとあかんで。そやないと、由子の価値が下がる」
「わかってるよ。まあ、学校の中だけのお付き合いやし。私ね、二学期になったら、生徒会に推薦されるみたい」
「そうか、さすがは、由子やなあ!」
みんな、楽しそう。でも、うちは、全然楽しくない。ご飯も、全然おいしくない。ご飯の時間、めっちゃ、嫌い。
うちはとりあえず、黙ってご飯を食べて、スープで、おかずもご飯も流しこんで、そおっと、ごちそうさま、って言って、部屋に戻る。誰も、うちが、ごちそうさまって言っても、気つかへん。