こころの温度差
亜矢子は私の言葉を
あっさりと
受け流した。

文句を言う私の言葉を
素直に受け取っているのか、
何も反論することなく、あやまる。

少しびっくりしていた。

彼女も、私と同じなのに。

亜矢子も修にだまされていたのに。

彼女も私と同じように怒ったっていいのに。

熱くなっているのは、私のほうだけ?

「私も、何となく気づいていたの。
 修にはまた新しく好きな子が
 できたんじゃないかって。」

「また?新しく?」

「修がおかしくなったのは、
 あなたと一緒の大学に入った
夏前ぐらいだったか、、。」

「えっ?」

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