こころの温度差
4、新井先輩
 それからずっと、
今までアパートに引きこもっていた。

ぼんやりして何もする気にならない。

ただ、ずっとテレビを眺めたり、
ベットでゴロゴロしていた。

そして、修の忘れていった
Tシャツを見つけたり、
借りていた本を見つけるたびに
泣けていた。




「もう一人のあやが、
この前うちらにクッキーを
届けに来た子だったんだ。」

「多分、そう思う。」

「なんだよー!そうと知ってたら、
あのクッキー、絶対食べなかった!!」

セイちゃんの言葉が、
やけに嬉しくて、また泣けてくる。

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