西森さんと瑠愛くん。(仮)
 
 そんな私が「物珍しい」らしく、彼はしつこく追い回してくる。

 当然、『護り隊』からしてみれば、それは面白くないわけだ。


 ましてや、【学校一地味なメガネっ娘】と揶揄されるような女なのだから・・・。


(……馬鹿らし。こんなヤツのどこが良いっていうの?)

 しかし、周りの声なんて気にしない。慣れっこだから。

 今は彼の・・・永峯 瑠愛の拘束から如何に逃れるか、私はそれに集中していた。

 この男・・・周りでこれだけの騒ぎやブーイングが起きているのに、

「ワーイ! 初めて西森さんにお触りした~☆」

 と、満面のニヤケ顔ではしゃいでいる。
 
< 11 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop