西森さんと瑠愛くん。(仮)
特急線と身の上。
──最終的にハーフアップに結われ、オレンジ・ギンガムチェックのワンピースに着替えさせられ、何やかんやありまして。
私と永峯君は、並んでボックス席に座り、特急に揺られていた。
(海に行くよ!)
ワンピースに着替え終わった私に彼が告げたのは、また思いもよらない場所だった。
なるほど。待ち合わせの時間が早かったのは、その為か。
見慣れない自分の姿に戸惑っている内に連れ出され、気がつくと駅にいた。
切符の心配をしたが、事前に購入していたらしくて、お金の心配はするなと言われた。
(そういうのは男が持つのが常識でしょ♪)
軽く言ってのける永峯君に、ただただ申し訳ないな、と思う他なかった。