虹のメガネをかけた青年
はじまりの日
慶介はあくびをしながら登校した。

あいかわらず朝は毎日眠たい。

新学期が始まったというのになぜかビシッとしない。

今年で高校3年生になる慶介だが髪は茶髪で、

制服はよれよれ。

耳にはピアスの穴が空いていて、

最近先生からお叱りをうけた所だ。


「あぁー。面倒くせぇ。」


慶介のよく出る言葉だ。

何をするにも面倒くさい。青春だの、情熱だの、

そういった言葉や感情がどういったものか分からなかった。


毎日自分のしたい事をする。

それだけでいいんじゃないかと常日ごろに思っていた。
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