えりな ＥＮＤ．

「もうお昼だし 食事しようか？」



「うん。きっと食事には行くと思って朝はスープだけにしました」



「ちゃっかりしてるね〜
もっと緊張してくれてもいいのに〜
俺は 男に見えないかな？
それとも裕馬の方がいいかな？」



あたしは 顔を強張らせたとおもう
言葉につまった



「ごめん。冗談だよ。さっ 入ろうか？」



「はい」



あたし達は お店の中に入り 大きなサイズの野菜や魚貝類がたくさん入ったパエリアを二人で分けて食べることにした。



「さっきは ごめんね」



龍が あたしにバツの悪そうな顔して言う表情が 子供っぽくて笑えてきた。



「うふふ。 いいえ、いいんです。
あたし 裕馬君にはきっぱりフラれてますから」



明るく返すあたしに少し安心したようだった。



「そうか〜 やっぱりそうだったんだ」



「何も聞いてないんですか？」



「聞くわけないよ。いちいち話したりしないよ」



「そうですか
てっきり知ってるものかと…」



「裕馬とは付き合ってたの？」



「全然！付き合うなんて一度も。
告白してフラれたんです。
るいさんがいるからって」



「そう。でも良かったよ。
えりなちゃんには悪いけど 裕馬が一応一途な所もあるって分かって。
それと えりなちゃんとどうにもなってなくてね…」



「どうにもって…
あたし本当 付き合ったりしてませんから。
そうゆうのなくて当たり前です」



「そうだね」


真剣に答えるあたしを見て
龍は バカにしたように ふふっと笑いを堪えるように片手を口元にし言う。



「もう分かってるとおもうけど 俺 えりなちゃんと付き合いたいなっておもうんだ。
裕馬の兄の俺じゃ嫌かな？」



「そんな、そんなこと…。えっと あの…」