えりな END.
戸惑うことなくスムーズに扉は開かれあたしの体は 蛍光灯が光る廊下にいた



リビングの方を見てまっすぐ歩く



太一お兄ちゃんの椅子に座っている背中が見えあたしは立ち止まり声をかける



「太一お兄ちゃん?」



太一お兄ちゃんは コンビニ弁当を食べていて あたしを確認すると箸をおいた



「あ えりな」



「ごめんね あたし何も食事の用意もしてなくて」



あたしは 申し訳なく言った



「いいよ そんなことしなくて
せっかく親の目がない今しか出来ないことがしたいんだろ?
えりなの思うようにしてみろよ」



「うん…ありがと」



あたしは もう好きなようにしたのよ




他にすることなんて もうないよ



「えりなもなにか食うか?
適当に買ってきたから袋から好きなのたべろよ」



「うん」



太一お兄ちゃんの前の椅子に座り あたしは食欲のあるなし関係なく 袋の中のシュークリームを出し開けた



「食いながらだけど もう話しはじめていいか?」




あたしは 頷き太一お兄ちゃんを少し見たが すぐシュークリームをもどしみた


「えりなさ 帰って来たとき言ってただろ?
あの人より先に出逢っていたかったって」



「うん」



「今も そう思うのか?」



「そりゃあ…ね。うん」



「ふぅーん」



太一お兄ちゃんは 一言返事すると 間をおいた



そして お兄ちゃんから次の言葉が現れた
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