天の音

「大丈夫みたいです。」

とりあえず、そう答える。
気分も悪くないし 、何処も痛くはない。

「そうか。」

男性はひとまずホッとしたような表情を浮かべる。

「あの…此処は…?」

「あぁ…此処は屯所だ。」

「屯所…ですか…?」

「お前、名は?」

「姫音(ひなり)です。」

そう、私は姫音。
姫音…
(あれ?)

「姫音…と言うのか。で…おい?どうした?大丈夫か?」

「あの…私は何故ここに?貴方様は?」

とにかく、状況を確認しなきゃいけない。
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