嘘と秘密~空白の恋~
…じゃなくて。


お礼…?


これくらいで?


「いや、全然いいよ。君、困ってたから助けただけだし」


出ました、イケメン発言。


「でも無駄な時間、使わせてしまったし」


何て律儀な子なんだ…。


今時の中学生でこんな子が居たなんて…。


おじさん、感動だよ…。


…ちょ、おかしな方向いってるぞ。


…あ、美羽、待たせてるんだった。


「俺に構わなくていいから。…ごめん、急いでいるから」


俺はそのまま前を向き、階段を駆け上げる。


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