嘘と秘密~空白の恋~
「入ってきてもらわないことが一番だけどフルートパートには来てほしくないかな」


控え目だけどはっきりと言う姉。


相当、嫌われているんだな、その子。


その場にどんよりとした空気が流れる。


まぁ、人の悪口を言っていたわけだし。


「まずは入らせないようにすることだね」


「いや、無理でしょ」


美羽の言葉に妹が突っ込む。


「…まぁ、過去のことだし…。切り換えて…ね?」


姉が苦笑いしながら言う。


その笑顔、見てられない。


「…あ、そうだ。芹沢に忠告しといてやるよ」


佐田が突然話を切り出す。


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